外国人の私が、“一級建築士”になれた訳。

一級建築士 2019年3月取得林勲(イム・フン)/Hun Lim

2001〜2010|日本語の勉強からスタート

CAREER STEP 01

韓国で生まれ育った私が日本に来たのは2001年のこと。先に日本で暮らしていた叔母と弟の勧めもあり、安定した就職を目指しての来日でした。当初は日本語が喋れないのが不安で、日頃からニュースを流しっぱなしにしたり…まずは日本語に慣れることから必死で頑張りました。専門学校で日本語を2年間、建築を3年間学び、なんとか日常会話は形になってきましたが、それでも外国人の私が日本の企業に就職するのは容易ではありませんでした。 そんな中、創和に出会ったのが2006年のこと。入社して感じたのは、専門学校での学びは、ほんの一部だったということです。設計事務所の仕事には、当然お客様がいて、ご要望にはプロとしてしっかり答える必要があります。そんな環境で、自分にはスキルが足りない、日本語も、ビジネスマナーも十分じゃない。会社にとっても、私にとっても、大きな挑戦からのスタートでした。

頑張りを後押ししてくれる、創和の風土。

最初は日本語にも慣れておらず、お客様からの電話に「はい、誰ですか?」と出てしまうくらいでした。そんな失敗をフォローしてくれた先輩たちに早く恩返ししたくて…たとえば10個質問があれば、自分で調べて半分に減らしてから質問しよう!という意識で頑張っていました。
入社して2年目、社長や先輩からのアドバイスで夜間の建築専門学校に通い、建築工学を学び始めました。目標は、より深い専門知識の学習や二級建築士免許の取得。助成金で費用面のサポートがあったり、働きながら勉強をする私のために、残業にならないよう業務を調整してくれたり、会社全体が協力してくれたのがとても嬉しかったです。
専門学校で知り合った友人からは「イムさんの会社はいろんなバックアップがあって良いなぁ」なんて羨ましがられたりもしました(笑)。
2008年から2010年の2年間、貴重な学びの時間を会社に工面していただいたおかげで無事、建築専門学校の卒業と二級建築士の試験に合格することができました!

2010〜2015|二級建築士になって

CAREER STEP 02

二級建築士免許を取得して、最初は補佐、サポートがメインでしたが、徐々に責任を伴う業務も任せてもらうように。また、確認申請などの法的知識が必要な業務も増えて、常に新しい法律の情報を得ることも必要になってきました。
仕事内容が変化していく中、私にとって最も大きなプレッシャーだったのは、お客様の前に顔を出す機会が増えたことでした。
お客様の前では、言いたいことがうまく言えない。喉元まで出ているのに、日本語で伝わるかな…知識不足を見抜かれないかな…といった不安が大きくなり、言葉に詰まることが多くなりました。お叱りをいただいたことも、一度や二度じゃありません。

壁に直面しても、心強く支えてくれる環境。

そんな失敗をするたびに、社長や先輩からのアドバイスに支えられてきました。「成長するために、必ず通る道だから」「しっかり受け止めて、同じ失敗を繰り返さないように気をつければ良い」と気持ちを切り替えることで、前を向くチカラが湧いてくるんです。
前向きになると、行動が変わってきます。お客様のために、自分にできることを見つめ直す。常に準備や勉強を怠らず、スケジュール調整や見積り、図面の製作、申請、分析、現地調査などなど…。
一つひとつの業務を丁寧にするとともに、今まで会社に蓄積された実績・ノウハウの力も借りながら、積み重ねてきた創和の資産を参考にして、応用して、対応できる幅が少しずつ広がっていきました。

2015〜2019|一級建築士免許取得

CAREER STEP 03

創和で実績を積み重ね、お客様の信頼も少しずつ増えていく中、日本で一生暮らしていくことに手応えを感じ始めました。韓国で知り合った妻と入籍して日本に呼びよせたり、新車や新築の一軒家を購入したり…。日本の永住権も取得し、今では生活の基盤がすっかり日本の中にできあがっています。
そして2019年3月、挑戦し始めてから4年がかりで一級建築士の試験に合格することができました!創和の物件は、ほとんど全てが一級建築士の手がけたものです。今までは補佐でしたが、これからは自分の責任で物件に関わることができるので、より一層気が引き締まる思いです。また、一級建築士であることで派生する資格も多いので、構造や設備の建築士試験、韓国での建築士試験に役立てたり、新たな挑戦にも期待が膨らみます。

資格取得の助成金など、充実のサポート。

入社当時、日本語ですら日常会話程度しか話せなかった私が一級建築士になれたのは、会社が努力することを後押ししてくれたおかげです。
それは昔からの創和の環境・風土ですが、今ではさらに、資格取得支援の一環として助成金制度も積極的に導入されています。顧問の社会保険労務士からアドバイスを受けながら、一級・二級建築士などの資格取得にかかる専門学校費用のサポートもあり、様々な面で会社に助けられています!

私は一級建築士免許取得という一つの目標を達成しましたが、あくまで通過点。実績のある先輩たちの背中を追いかけ、さらに成長を目指す自分に勇気をくれるプレゼントだと思っています。資格自体が目的ではなく、“お客様”と“会社”と“社員”、そして“自分自身”が幸せになることが目的なんです。
あなたがもし、夢や目標を持っているなら、ぜひその話を聞かせてください。資格取得はもちろん、何か新しいことに挑戦したいという気持ちも、創和アーキテクツが一丸となって応援していきます!